サクランボの丸かじり - 東海林さだお - 小説・無料試し読みなら、電子書籍・コミックストア ブックライブ
サクランボへの涙を、せんちめんたると責める勿れ サクランボを見て涙しつつ、つけ麺を哲学し、お通しがタダとは限らない現実も見逃さない。抱腹絶倒の東海林ワールドはまだまだ続く。 解説・丸岡九蔵 ※この電子書籍は2019年11月に朝日新聞出版より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
丸かじりシリーズの文庫版。ポテトチップを一枚眺めながらの一編『ポテトチップ解放運動』は、これぞ東海林節って感じで面白い。秋刀魚や松茸の不漁・不作。名シリーズにも抗えない食料問題が襲ってくる(2017年時点)。実際有名チェーン店の打ち出した秋刀魚二匹定食は販売停止、自炊で再現することになってしまったし。丸かじりシリーズは時折食べ物以外でも書くけど、やはりファンとしては是非食べ物でボヤいてほしいところだ。時に一歩引き、時に食べ物自身の目線になって展開される珠玉のエッセイである。